臨床心理士ってどんな仕事?からの出版業界へ

臨床心理士とは?

私は臨床心理士として働いています。

臨床心理士と聞いてピンとこない人も多いでしょう。

簡単にいうと、カウンセラーです。

ちゃんとカウンセラーにも資格があり、知られているところだとうつ病だったり、あまり知られていない例だと薬物依存症の患者にもカウンセリングをするのです。

働く場所は病院だけでなく、クリニックや児童相談所、はたまた拘置所なんて場合もあります。

もちろん、資格も必要です。

資格を取得していないと、臨床心理士として働くことはできません。

転職を決意したきっかけ

私は高校生の頃から臨床心理士として働きたいと考え、大学もその分野一本で受験しました。

大学卒業後は、大学院へも進学し、臨床心理士として働くための知識を蓄えました。

おかげで、臨床心理士として働くのは非常に楽しかったです。
患者さんに寄り添い、一緒に完治しようと努力することは、とてもやりがいもありました。

しかし、お給料が非常に安いのです。

臨床心理士の上には、精神科医がおり、精神科医は読んで字のごとくお医者様です。

精神科医の指示を受けて臨床心理士は治療や検査を行うため、精神科医よりお給料が高くなることはありません。

下手をしなくても、新人の精神科医よりも、臨床心理士のお給料は安いのです。

やりがいではご飯は食べることはできませんし、洋服を買うこともできません。

これが、生々しいですが、私の転職を決意したきっかけです。

初めての職探し

私は学生時代から臨床心理士になると決めていたため、臨床心理士以外の職を探したことはありません。

臨床心理士以外に私に何ができるのかを探すことから始めなくてはなりませんでした。

一般事務や倍率が高そうで、例え申し込んでも内定をもらえるとは思えませんでした。

履歴書を作ったりする手間を考えると、申し込むのをやめました。

営業っていう柄でもないし、私は臨床心理士以外にできる職はないのだろうかと、毎日毎日求人サイトを隅から隅まで見ていました。

そんなある日、見つけた求人は臨床心理士を募集していましたが、そこは病院でもクリニックでもなく、はたまた拘置所でもなく、出版社でした。

臨床心理士の資格試験の対策本を出版している出版社で、過去に私もそこが出版している本で勉強しました。

これ以外に私の臨床心理士として働いてきたキャリアを活かしつつ、一般企業で
働く機会は得られないと思い込み、すぐさま応募する事を決意しました。

履歴書と職務経歴書に大慌て

応募するにあたって履歴書と職務経歴書を作成しなくてはなりませんでしたが、これが一苦労でした。

資格試験の対策本を出版している会社でも、さすがに皆が臨床心理士の知識を持っているわけはありません。

そのため、私の臨床心理士としての経歴を、臨床心理士でない人に理解してもらうためにどう書くかが苦労しました。

専門用語は極力入れないようにし、それでも私の成果を少しでも大々的にアピールしなくてはなりません。

1週間くらい何度も推敲し、期限ギリギリになってようやく応募することができました。

早速面接へ

履歴書と職務経歴書に注力した甲斐もあり、書類審査は無事に通り、一次面接へと進みました。

面接室に入ると、おっとりとした年配の女性と厳しそうな顔をした男性が二人いました。

まずは、男性が私に自己紹介と志望動機を聞いてきました。

○自己紹介
名前と年齢の他に、卒業した大学、これまでの経験年数、保有資格、得意分野について伝えました。
○志望動機
隠していても仕方がないので、素直に給料のアップが現職では見込めないことを言いました。
それだけでは、給料がアップすればどの会社でもいいと受け止められてしまいます。
そのため、こちらが出版している対策本にお世話になったので、後進のために私が今度は立派な対策本を作りたいと、熱意を伝えました。

次に女性が質問をしてきました。質問内容から察するに、この人も臨床心理士なんだなと気づきました。

○患者と接する時に気をつけていることは?
予定している治療スケジュールから遅れていても、患者さんの様子を見て、無理をさせないこと。
私がしたい検査ではなく、患者さんのために行う検査をすること。
以上の2点を常に心がけていることを伝えました。

○学会での発表経験の有無
大学時代、大学院時代にそれぞれ1回、働き始めてからは発表はしていないが、年に
何回かは学会が主催している勉強会や意見交換会に出席していることを伝えました。
働き始めてから学会で発表していないことはマイナスになるかとも思いましたが、調べればすぐに嘘だとわかる嘘を着くのはやめました。

他にもいくつか専門的な話をし、その日の面接は終わりました。
数日で結果が届き、無事に最終面接へと進みました。

社長との最終面接

社長は想像していたようないかにも社長だぜという迫力はなく、和ませてくれそうな人柄でした。
色々話しましたが、1番の決め手となった質問がありました。

○対策本は誤植は受験する人の一生を左右する可能性があるが、それはどう対策するか?
人間である限り誤植は完全になくすことはできないので、最終局面では1人で作業することをしません。
専門分野は他の臨床心理士と一緒に、他の分野では関わる色々な職種の方と協力し、皆の力で誤植を完全になくしていきます!と熱く語りました。

面接の場でなければ、顔から火が出るほどに恥ずかしい言葉です。
でも、そのおかげで、私は臨床心理士として出版業界で働く機会を得ることができました。

給料や待遇など

さすがに未経験の業界であったため、初めからお給料はそんなにもらえないと思っていましたが、前職の基本給20万円よりも4万円も多く、目を疑いました。

それだけでなく、かなり値段が張る専門書が、仕事に使うならば経費で
購入してもらえることが、たまらなく嬉しかったです。

職場の雰囲気

職場は男性の編集者が多かったですが、一緒に仕事をする臨床心理士は女性の方が多く、
和気藹々とした雰囲気の中で仕事ができました。
会社全体の平均年齢は私の年齢よりも高めでしたが、新人の私には気を使って
くれたのか、年の近い人を配置してくれ、とても働きやすい環境でした。

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