私の前職はメーカー系のシステム開発でした。
元々理系で、大学でも工学部であったため、IT系のスキルを身につけてシステム開発を職にするのは、とても自然な流れでした。
しかし、小さい頃の夢は大工さんになって家を建てることであり、大人になってもその夢を忘れていなかったので、
いつか大工さんにならずとも建設業界で働きたいと考えていた私が、建設業に転職した話をします。
転職活動の始まり
子供の頃の夢であった建設業界への転職を考えたのは、新卒で働き始めて10年経った後でした。
まずは、転職サイトに登録して、自分の職歴、有資格情報などを登録して、職務経歴書を作成するというのは、転職を考える人ならば誰もが通る道のはずです。
登録が終わり、建設業の求人情報を探すと、これでもかってくらいにたくさんの情報がヒットします。
現場での作業員はもとより、営業、総務、経理など、普通の会社にあるような職種もあり、建設業も普通の会社なのだなと、当たり前のことを考えたのを覚えています。
面接から入社まで
新卒の時の面接は、人事担当者以外に2〜3名だったのを覚えていますが、転職時の面接は、役員と思われる人たちが5~6名いて、結構圧倒されました。
皆一度は現場での作業を経験し、それから本社で働いていると思われ、どの人にもたくましさを感じ、これが建設業の雰囲気なのかと感じました。
ちょっと圧迫するような質問もある中で、面接は終わり、数日後に無事に内定の連絡をいただき、これで自分はとうとう建設業に入ることができたと感無量でした。
しかし、内定の通知書と共に届いた採用条件を見て、かなり驚きました。
基本給が大卒1年目と変わらないくらいの額であり、これまでの10年間のキャリアが全く評価されていないように感じました。
いくら念願の建設業とはいえ、これでは一気に生活レベルが落ちてしまうと考え、給与に対して質問をするのが失礼にあたらないのか考えながらも、疑問を感じたまま転職するのも嫌だと考え、思い切って人事担当者に質問をしました。
私が業界未経験なこと、結果を出せば1年で昇格することも可能な評価制度であること、借り上げ社宅制度があり家賃の85%と更新料が会社負担であるという回答をいただき、それならばと転職を決意しました。
特に家賃制度が魅力であり、会社補助額を年収に足せば、まぁこんなものかと納得したのが、大きな要因でした。
建設業だけあって、家賃制度は充実しているのかな?って考えましたね。
働き始め
働き始めて感じた最初のギャップは、ほとんどの社員のITスキルが極めて低かったことです。
建設業といっても現場で作業するだけでなく、事務所で図面を書いたり、打ち合わせ用の資料作成、作業の報告書作成、作業内容をシステム入力など、パソコンを使う場面は多々あります。
しかし、 仕方なく使っているという具合で、これではどれだけパソコンを使ってもスキルが高くならないと愕然としたものです。
経理や総務の担当者なんかは常にパソコンを使って作業しますが、それでもITスキルの低さに驚きました。
建設業だからか、紙と鉛筆での作業のやり方から2000年から10数年経った今でも脱しておらず、ペーパーレスには程遠い状況でした。
そんな状況で、現場での作業員が作業内容を入力するシステムや、スマホやタブレットで現場で使用するシステムなどを新規開発する、業務実態に合わせて改良するという自分の仕事は、本当に会社のためになるのかと自問自答の日々が入社してから続きました。
めげずにシステム開発
自分が配属されたシステム開発を行う部署に、自分と同じようなシステム開発が専門の人もいましたが、大半は現場からローテーションで回ってきた専門は建設の人が多く、ここでもITスキルの低さを痛感しました。
一応システム開発を行う部署に数年は所属しているのだからこれくらいは知っていると思った専門知識も知らず、この部署がシステム開発を行うとは全く思えませんでした。
現場作業員からのシステムに関する問い合わせも、かなり稚拙なことが多く、システムが悪いというよりもシステムを使いこなせていないための問い合わせで、マニュアルも十分に用意しているにも関わらず、それすら読まれていないことが多く、これが建設業の洗礼かと感じました。
しかし、人間というのはどんな状況でもそれが毎日続くと慣れていき、入社したばかり頃のように一々ITスキルの低さに驚くことなく、対処できるようになりました。
そして、社内のITスキルを把握できると、それに合わせてシステム開発をしていきました。
それもあり、入社2年目には一気に昇級して、転職前と同じくらの基本給になりました。
私の教訓
前職との違いを嘆くだけでなく、違いを十分に理解することが大事なのだと理解し、建設業での第一歩を踏み出しました。




